…というように歯科医院で歯石をとったら血が出て驚いたという経験はありませんか? 「こんなに血が出て大丈夫なの?」という声を頂くこともあります。
歯石を取る時、炎症を起こした歯ぐきから血が出るのは珍しいことではありません。
歯磨きをするだけで腫れた歯ぐきから血が出ることもあるでしょう。
お口の中の汚れが歯石になってしまうと、こびりついて歯ブラシでは取れないので歯科医院で取ってもらうしかありません。
実は、歯石の表面には小さな穴が無数に開いていて、これは細菌にとって格好の溜まり場です。
それによって、歯石の周りの歯ぐきが炎症で腫れ、歯と歯ぐきとの間に歯周ポケットが形成されていきます。
この流れは悪循環となり歯周病が進行します。
歯周病の悪化を止めるためには歯石を取り除かなければいけないわけですが、この時に少しの刺激でも血が出ることがあります。
歯石を取れば炎症がおさまり血が出にくくなっていきます。
日本人の約55%は一日二回歯磨きをしているものの、約70%は歯周病だという調査結果が報告されています。
つまり、歯を磨いてはいるものの、汚れを十分除去できていないということです。
定期的にプロのケアを受けることももちろん必要ですが、歯石になってしまう前の日々の歯磨きが一番たいせつです。 毎日の丁寧なケアで汚れや歯石を溜めないお口にしていきましょう!
歯科衛生士長 恩田