まず名前を見ただけでどんな病気か想像のつくものだとは思いますが、舌痛症、、、みなさまはご存知でしょうか 当院にも舌が痛いと来院される方は、少なからず存在しています。
簡単に舌痛症というとただただ舌が痛いだけの病気だと捉えられやすいのですが、この病気はとても奥が深いものであり、発症した方にしかわからない悩みや苦しみがあります。
舌痛症は大きくわけて一次性舌痛症、二次性舌痛症と分類されます。
一次性舌痛症は、いわゆる世間一般的に舌痛症と言われているものを指しています。
口腔内の痛みを生じる疾患を全て取り除いた状態で診断されるもので現在の医療では未だ原因不明と言われています、しかし大きく関わっているとわかっていることは心理的な要因です。
私生活の中で、大きなストレスを感じるとそれが誘因になり発症、増悪していきます。
それに加えて、舌痛症患者さんの中で多くが口腔乾燥を訴えます、これは口呼吸、唾液分泌を抑制させる薬剤や、ストレスなどが原因だと言われていますが、口腔内が乾燥すると炎症を、引き起こしこれも舌痛症へとつながります。
また、女性に圧倒的に多く発症しており、特に閉経後の女性の割合が多くを含んでいます。
次に二次性舌痛症ですが、これはなんらかの疾患がもとで舌痛症と同じような症状を起こすことを言います。
同じような症状を引き起こすものであるため一般的な舌痛症とは一次性舌痛症のことを指しています 下記に二次舌痛症を引き起こす疾患を列挙します
全身疾患
1、糖尿病
2、シェーグレン症候群
3、貧血(悪性不良貧血、鉄欠乏性貧血)
局所的な問題
1、扁平苔癬
2、口腔カンジダ症
3、帯状疱疹
4、放射線治療後
5、悪習癖、不潔な口腔内など、etc...
こういった様々な疾患が原因で起こると言われています 前述どおり現在はこの舌痛症というのは原因不明と言われていますが医療は日々進歩しています、遺伝子レベルで評価され、原因解明され完治できる日もそんなに遠くない未来に現れることを願っています
歯科医師 山本将寛