日本人の死因で上位の病気といえば悪性腫瘍(ガン)、脳血管疾患でしたが、近年は肺炎が上位に浮上してきました。
どうして肺炎が増えてきたんでしょうか? 増加しているのは誤嚥性肺炎です。誤嚥とは口の中の唾液や食べ物や飲み物が本来の食道でなく気道に入り込んでしまうことです。
通常食べ物が喉の奥に侵入した時は気道を塞ぐ喉頭蓋と呼ばれるフタが反射的に閉まることで食道へ導くのですが、高齢による反射の衰えや喉の周囲の筋肉の機能低下などにより誤嚥が起こってしまうのです。
誤嚥が頻繁に起こるようになり、口の中の歯周病菌が肺に侵入することにより肺炎が起きているということです。
肺炎を予防するためには口の中の細菌を減らし清潔に保つことが大切です。毎日のケアとともに歯科医院でも専門的なケアを行うことでより効果的です。
歯科医師 丸山達也