歯周病は「大人の病気」というイメージが強いですよね。
ところが最近は若者の歯周病が増え、歯磨きのときに、歯茎からの出血するのが当たり前と思っている方が多いです。
その原因は食生活の変化だと言われています。
日本の伝統的な食事は、玄米や大根、ごぼうなどの食物繊維が多く含まれています。食物繊維は歯の表面にベタベタと付きにくく、むしろ歯の表面と擦れることにより、歯の表面についたプラーク(細菌の塊)を擦り取ってくれます。また、よく噛むことにより、唾液もたっぷり出て、お口の中の状態が唾液に含まれる成分の効果によっていい状態になっていきます。
ところが、今はハンバーグやパスタなど柔らかく、歯につきやすい食べ物が若者には人気です。柔らかい上によく噛まなくても飲み込めるため、唾液の分泌が減り、虫歯や歯周病にとてもなりやすくなります。
中高生くらいだと、いくらお口の中が汚れていても歯がグラグラするような重度の歯周病はまれで、歯周病の初期段階の「歯肉炎」の人がほとんどです。
歯肉炎は歯茎の腫れや出血だけで、歯を支える骨は失われないので、歯肉炎のうちに直せば、歯がグラグラしてくることはありません。ですが、そのまま放っておくと悪化し、最悪歯が抜けてしまうことになります。
それを止めるには「正しい当て方の歯ブラシをする」ことが大切です。しっかりとしたブラッシング方法をお伝えさせていただきますので、ぜひ当院での歯ブラシ指導を聞いてみてくださいね。
歯科衛生士長 黒宮実桜